大阪で開業を目指す「IR」=カジノを含む統合型リゾートについて、事業者が違約金なしで撤退できる権利を放棄する方針で調整していることがわかりました。
これで日本初の「IR」が大阪で開業することが、ほぼ確実となりました。
■IR事業者が「解除権」を放棄する方向で調整
大阪・夢洲で準備工事が進められている「IR」=カジノを含む統合型リゾートは、2030年の開業を目指しています。
そんな中、大阪府とアメリカのMGMリゾーツなどの運営事業者が結んだ、「実施協定」に盛り込まれていたのが、事業者が違約金なしで撤退できる「解除権」。
事業者が「解除権」を行使できるのは、2026年の9月までに土地の整備など“前提条件”が満たされないと判断した場合です。
しかし、関係者によると、事業者が「解除権」を放棄する方向で調整を進めていることが分かりました。
その背景の1つに、ことしに入って浮上していた“ある懸念”が解消する見通しとなったことがあります。
■騒音対策や工事方法の見直しで懸念が解消 IR工事が継続される
【博覧会国際事務局ディミトリ・ケルケンツェス事務局長】「懸念しているのは、(IRの)初期段階の工事と重なるということです。初期段階は、一番汚く、うるさく、ほこりが多い」
8月、博覧会国際事務局長らが景観や騒音を懸念し、万博開催中のIRの工事を中断するよう求めていたことが明らかに。
しかし、大阪府市が騒音対策や工事方法の見直しなどを示したことで、工事が継続される方向となり、懸念が解消する見通しとなったのです。
【大阪府 吉村洋文知事】「あす岸田総理と関係閣僚、万博協会、大阪府市で万博についての会議を開催する。そこでIRの工事についても私から話をする」
今後、大阪市から事業者に土地が引き渡され、予定通り、2030年秋に開業することがほぼ確実となりました。
(関西テレビ「newsランナー」2024年9月9日放送)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。