17日にお披露目されたシャープの電気自動車「LDK+」。
車内には大型ディスプレイが完備されているなど、その名の通り「リビングルームの拡張空間」というコンセプトの車だ。専門家は今後のEV市場について、“乗り心地”と共に、より“快適さ”が求められてくると話す。

さらに、EVへの参入はシャープだけではない。なぜ、いま家電メーカーが次々とEV事業に参入するのだろうか。

まるで「もうひとつの部屋」シャープのEV

シャープが17日、開催した技術展示イベントの目玉としてお披露目されたEV=電気自動車、その名も「LDK+(エルディーケープラス)」だ。

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後部座席は後ろ向きに回転し、車内の後方には65インチの大型ディスプレイが取り付けられている。

さらに前方からはテーブルが出てきて、まるで自宅のリビングのような空間になっている。

この「LDK+」は、その名の通り“車が止まっている時間”は、車内を「リビングルームの拡張空間」としたEVだ。

また、両サイドの窓には液晶シャッターを搭載しており、シャッターが閉まると完全に個室のような状態になる。

もう1つの部屋として、シアタールームはもちろん、子どもの遊び場や、リモートワークにも活用できる。

さらにEVには、蓄電池と太陽電池が搭載され、家とつながり、災害の時などには蓄電池の電気を家の中で使用することも可能としている。

シャープは、自動車事業への参入を決めているが、発売時期や価格などは未定としている。

まるで自分の部屋のようなEVの登場に、街の人に話を聞いた。

50代男性:
移動もできて、充電して給電して、いろんな使い方ができるんでしょうから、災害とかにも強いでしょうから、こういう車は。隠れ家というか、逃げ場としてはいいかもしれないですよね。そのまま、脱出もできる。

30代男性:
子どもがまだ1歳とか2歳なんで、お互い自分の時間を持ちたい時はあるので、そういう時にはいいかなと思います。ひとつの部屋として捉えるなら、別に全然アリとは思います。

20代夫婦も「子ども3人いるんですけど、息抜きみたいな、ちょっと外行って来るねみたいな感覚で、映画観たりとかならいい」と話した。

家電メーカー続々とEV事業参入のワケ

専門家は今後、EV市場について乗り心地と共に、より快適さが求められるとみている。

アナリスト 横田英明さん:
これからの電気自動車というのは、“走り”ではなくて“快適さ”とか、そういったところで差別化をしていくのかなと感じている。これから数年後、車が自動運転の時代に入ってくると、もう自分で運転する心配はなくて、車の中でより快適に過ごす時代がやってくる。車を、まさにリビングのような快適空間として捉える時代が来る可能性はあると思います。

一方、EVへの参入はシャープだけではない。
ソニーもホンダと組み、「AFEELA(アフィーラ)」を発表した。なぜ、いま家電メーカーが次々とEV事業に参入するのだろうか。

アナリスト 横田英明さん:
家電と電気自動車は相性が実は良くて、電気自動車の中に入る機能みたいなものが、家電屋さんですでに販売しているもの、エアコン、テレビ、オーディオでしたり。

さらに横田さんは、「そのまま家電を連携させて、ひとつの事業としていくことは、家電メーカーのシャープさんにとっても無理な話では全然ないので、これからは家電と車が重なっていく」と話す。
(「イット!」9月17日放送より)

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