7月に起きた熊本市電の脱線事故について、市交通局は26日、「レールと車輪の摩耗」が要因だったと明らかにしました。

市電をめぐっては今年に入り、トラブルが相次ぐ中で発生した7月の重大事故。市交通局は再発防止策としてレールの補修や車輪の測定間隔を短縮することなどをあげています。

これは熊本市議会・地域公共交通に関する特別委員会で市交通局が報告しました。

脱線という重大事故は7月26日、田崎橋電停から二本木口電停へ向け時速12キロ程度で進行した際、運転士が異音と衝撃を感じ、車両を停車させた時に発生。乗客乗員計4人にけがはありませんでした。

【熊本市交通局運行管理課】
「レールの摩耗と車輪の摩耗という複合的な要因により発生したと判断した」

脱線事故が起きた車両は熊本市交通局が1997年に国内で初めて導入した低床車両で、運転士に問題はなかったとしています。

熊本市は再発防止策として、レールの補修や低床車両の車輪の測定間隔をこれまでの6カ月から3カ月に短縮することなどをあげています。

一方、26日の特別委員会では市電延伸をめぐって市移動円滑推進課が、東区の健軍町電停から自衛隊中通りの熊本市民病院まで約1.5キロ延伸するルートについて報告。概算事業費がこれまでの約135億円から141億円へ約6億円増加する見通しを明らかにしました。

単線とする予定の区間内の3カ所の交差点に車の右折レーンを確保する必要があり、用地買収費用が発生したためなどとしています。

市電延伸の方向性については議会各会派持ち帰りとし、9月に開く次回の委員会で再び議論することになりました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。