買い物といえば、いつもそばにいたこの人との別れが近づいている。その人の名は「野口英世」。博士が生まれた福島県猪苗代町では感謝を込めて「さよなら」を告げている。

福島テレビ・藏本智大アナウンサー:「20年間、千円札の顔として親しまれてきた野口英世。その役割を終え、来月新たな顔へとバトンタッチされます」

猪苗代町の野口英世記念館。
世界的な細菌学者として活躍した博士の足跡と功績を伝えている。6日も多くの観光客が訪れていた。静岡県から来た観光客は「(千円札が)一番親しんできたお札ですね~でもこの業績をさらに深くしれて改めてお札を見ます」と話す。

野口博士が千円札の顔となったのは、2004年。当時はそっくりさんが交換に訪れるなど盛り上がりをみせた。
あれから20年…千円札の新たな顔になるのが、同じく細菌学者の「北里柴三郎」だ。

館内では企画展が開かれている。野口英世、そして北里柴三郎、この二人には一体どんな関係があるのか?
企画展を担当する学芸員の森田鉄平さん。北里柴三郎は野口英世にとってまさに「恩師」だったと話す。「北里柴三郎先生は、当時の伝染病研究所というところの所長をしていました。その時に野口英世も入所を許されて、伝染病研究所に入ることになります。そのあとにも野口英世が海外に行く、そんなチャンスを北里柴三郎先生は何度も作ってくれました」という。

弟子から恩師へ千円札の顔が変わったとしても、森田さんは野口博士の功績を変わらずに伝えていこうと考えている。「野口博士の功績は大変大きなものがありますので、これからも子供たち、大人の方に対して、野口博士の功績を紹介できるように頑張って行きたいと思います」と話した。

野口博士はこどもたちにこんな言葉を伝えている。
野口英世ロボット:「JUST DO IT!頑張れば夢はかなうだね!」

福島テレビ・佐藤弘崇記者:「猪苗代町にあるこちらの宿泊施設では、この千円であることができてしまうんです!」

「レイクサイドホテルみなとや」は、野口英世が日本に帰国した際、歓迎会が開かれたゆかりの宿だ。レイクサイドホテルみなとやの渡部英一代表取締役は「発表になってから毎日のように電話鳴りっぱなしで大変です。感謝の気持ちを込めてということなので特別サービスで・・・」と話す。それが一室4名の利用で1人税別1000円で宿泊できるキャンペーン。(※一日限定5組・素泊まり)本来であれば1人当たりの宿泊料は税別で9000円だ。

実は20年前も…「美しい自然が残る野口英世博士のふるさと猪苗代町に、この機会に、訪れてもらいたいと考えられた観光客にとってうれしい企画。それは、野口英世博士が登場する千円がキーワード」
新貨幣が発行された年にも同じキャンペーンを行い、全国から反響があった。

あの時の感謝も込めながら…博士にはこれからも猪苗代町を盛り上げて欲しいと期待している。レイクサイドホテルみなとやの渡部代表は「最後にこの企画を考えて20年間千円札ご苦労様、ということで企画しました」と話す。
ホテルの担当者は「野口英世を忘れないでいてほしいという一つの思いがありますし、記念館も生家もありますので、引き続きこちらにお越しいただければなと思っています」と話した。

佐藤記者:「いや~千円で宿泊できて風呂にも入れて最高ですね。野口英世ありがとう!」

このキャンペーンは、7月8日まで日・月・木・金の各曜日に利用できる。すでに80組以上の予約が入っていて、金曜日はすでにほぼ満室の状態だが、ほかの曜日はまだ空室があるそうだ。

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