県内の労働組合でつくる連合福井が、今年の春闘の中間状況を発表しました。組合員1人当たりの平均賃上げ額は1万5331円で、集計が残る1991年以降で最も高い水準です。
連合福井によりますと、4月5日時点で要求書を提出した105組合のうち、71組合で妥結または回答がありました。
集計では、ベースアップと定期昇給を合わせた組合員1人当たりの平均賃上げ額は1万5331円、賃上げ率は5.3%でした。賃上げ額は、集計が残る1991年以降で最も高い水準です。去年との比較でも、平均賃上げ額は4461円、賃上げ率は1.49ポイントアップしていて、1989年の連合福井結成以来最大の上げ幅となりました。
また、9割を超える組合がベースアップを獲得していて、連合福井は「賃上げの流れは、企業規模に関わらず幅広い産業に広がっている」と分析しています。
一方で、企業の規模や産業間での賃上げ水準の格差が去年に比べて広がっていることや、業績が改善していないにも関わらず、人材確保につなげる「防衛的賃上げ」が続いているといった課題もあります。
連合福井 矢野義和会長:
「対応できない企業は淘汰されていく。雇用が無くなっていくことも考えられる。最終的には体力勝負というかどこまで追随できるか(が心配)」
連合福井では、賃上げの原資となる「適正な価格転嫁」が、県内の中小へも波及するよう経済界や行政への働きかけを続けるとしています。
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