フィリピン軍は24日、自国の排他的経済水域(EEZ)内に位置する南シナ海の南沙諸島サビナ礁で、中国人民解放軍の軍艦11隻を確認したと発表した。過去最多という。比側が自国の巡視船「BRPテレサ・マグバヌア」の撤退を明らかにした15日以降に急増した形で、中国の実効支配化に警戒が強まっている。
比軍によると、17~23日にサビナ礁で確認された中国軍艦は11隻で、4隻だったその前の7日間を大きく上回った。南シナ海全体でも、中国海警局などの中国船計251隻が確認され、157隻から急増。今年最多となった。
比側は、サビナ礁に約5カ月停泊したテレサ・マグバヌアの代替の船が向かっているとしているが、詳細は明らかにしていない。ただし、この船の配備が中国側に妨害されているとの報告はないとしている。
比海軍のトリニダード・南シナ海担当報道官は24日の記者会見で、サビナ礁に対する中国の実効支配を否定した上で、「過去に見たことがない(中国軍艦の)数だが、私たちはひるまない。海上や上空から監視を続ける」と述べた。【バンコク石山絵歩】
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