ヨーロッパ人権裁判所は9日、「スイス政府の不十分な気候変動対策によって生活が脅かされている」と訴える市民らの主張を支持し、人権侵害に当たるとする判決を下しました。

スイス政府を訴えたのは、スイスの気候変動に取り組む高齢女性のグループです。

女性らは「気候変動を軽減するために、スイスが適切な法律を導入せず、十分な措置を講じなかった」と主張し、「地球温暖化による熱波で死亡率が上昇するなどのリスクが高まっている」と訴えました。

ヨーロッパ人権裁判所は判決で、▼市民は気候変動が及ぼす悪影響から国に守られる権利があるとしたうえで、▼スイスは過去に温室効果ガスの削減目標を達成できなかったことなどがあると指摘。

スイス政府の不十分な気候変動対策は人権侵害に当たると判断しました。

AP通信などは、国際裁判所が政府の気候変動対策について初めて判断を示した判決だとしています。

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