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 去年7月、札幌・すすきののホテルで男性が殺害され頭部が持ち去られた事件で、実行犯とされる女の母親の初公判が始まり、母親は「娘には何も言えなかった」と無罪を主張しました。

■母親「頭部の存在を知ったのは事件の後」

母親の浩子被告は無罪主張 この記事の写真 田村浩子被告(61)
「犯罪を手助けするつもりはありませんでした」

 証言台に立ったのは、実行犯とされる田村瑠奈被告(30)を手助けしたとして起訴された母親の浩子被告です。時折、涙を浮かべ言葉を詰まらせながら起訴内容を否認しました。

被害男性に続いて瑠奈被告が入ってくる様子

 去年7月、繁華街・すすきので起こった凄惨(せいさん)な事件。現場となったホテルの防犯カメラには、被害男性に続いて瑠奈被告が入ってくる様子が映っていました。

トランクを押して1人でホテルを後にした瑠奈被告

 それからおよそ3時間20分後の午前2時ごろ、瑠奈被告はバッグのようなものを載せたトランクを押して1人でホテルを後にしました。

 頭部のない男性の遺体は、浴室から発見。そのおよそ3週間後、男性の頭部は田村親子3人の自宅から見つかりました。

田村一家

 娘の瑠奈被告は、殺人や死体遺棄などの罪。父親の修被告(60)は、殺人幇助(ほうじょ)や死体遺棄幇助などの罪。そして母親の浩子被告は、瑠奈被告が男性の頭部を自宅に隠し傷つけることを容認したなどの罪に問われています。しかし、無罪を主張しました。

浩子被告「頭部の存在知ったのは事件後」 浩子被告
「私が頭部の存在を知ったのは、事件の後でした。頭部の損壊を知った時、すでに浴室に置かれていました。あまりに異様な光景で、娘に何も言えませんでした」

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■「私は奴隷」母親に誓約書を書かせる

■「私は奴隷」母親に誓約書を書かせる

いびつな親子関係

 また、いびつな親子関係についても明らかになりました。

瑠奈被告は両親を…

 母親の浩子被告と父親の修被告は、娘である瑠奈被告のことを名前で呼ぶことは許されず、「お嬢さん」と呼び、会話は敬語。瑠奈被告は、修被告のことを「ドライバーさん」、浩子被告を「彼女」と呼ぶようになったといいます。

瑠奈被告は母親に誓約書を書かせていた 浩子被告
「お嬢さんの時間を無駄にするな。私は奴隷です。奴隷の立場をわきまえて、無駄なガソリン、お金を使うな」

瑠奈被告は、母親である浩子被告にこうした内容の誓約書を書かせていたといいます。検察側は、「“娘ファースト”の親子関係が形成されていた」と指摘しました。

今後の裁判で、弁護側は浩子被告の夫・修被告の証人尋問を求めています。

(「グッド!モーニング」2024年6月5日放送分より)

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