1970年の大阪万博の会場で、来場者を迎えた”コンパニオン”の女性たち。
半世紀を経て、初めての同窓会を開きました。
4月末、大阪市の老舗機器メーカー“タカラベルモント”に集まったマダム3人。
実は…1970年の大阪万博でコンパニオンとして働いていた女性です。
1970年、高度経済成長期を迎えた日本で開かれた、最初の万博。
美容室で使う電動イスを世界で初めて作った、創業102年のタカラベルモントは、大阪万博で独自のパビリオンを出展していました。
【1970年の映像】「黒川紀章さんが“未来の都市住宅”の理想の基に設計したのが、タカラ・ビューティリオンです」
ジャングルジムのような構造の建物に、カプセル型の部屋を組み込んだ斬新な未来建築。
これを一目見ようと訪れた、350万人の来場者を迎えていたのが。
【1970年の映像】「内外パビリオンのホステスの中でも1、2と評判のよかったホステスさん。コシノジュンコさんデザインによるコスチュームが、その応対ぶりとともに大好評でした」
あれから約半世紀。
タカラベルモントは、2025年の大阪・関西万博を前に社史に残そうと、コンパニオンの同窓会を企画。連絡がついた寺西さん、古賀さん、友藤さんの3人が招待されました。
【古賀道子さん】「全体が、すごい活気だったから、ワクワクしながら行ってましたね」
【友藤成子さん】「子供が『サインください』って言って」
【寺西美貴子】「書きまくったわ」
短期大学や大学を卒業したばかりの女性20人程が働いていたといいます。
さらに特別ゲストが…コンパニオンのユニホームをデザインしたコシノジュンコさんです。
【コシノジュンコさん】「皆さんのコンパニオンのユニホームのデザインをさせていただいて。すごくいい時代にいい仕事ができたなと思っています」
他の多くのパビリオンのユニホームが、当時、流行していたミニスカートだったのに対し、コシノさんデザインのパンツルックは注目を集めました。
【コシノジュンコさん】「自分ながら言うのもあれですけど、今も斬新だと思います」
【寺西さん、古賀さん、友藤さん】「斬新です」
【コシノジュンコさん】「今でも着たいですか?」
【古賀道子さん】「ちょっと体形が無理なような気もします」
【コシノジュンコさん】「でもいい思い出ですね」
【寺西さん、古賀さん、友藤さん】「はい」
2025年の大阪・関西万博のシニアアドバイザーでもあるコシノさん。
先日発表された、万博のボランティアのユニホームもコシノさんが監修しています。
【コシノジュンコさん】「本当に最高の、お互いのいい思い出なんですけれども。思い出だけではなくて、次の世代に伝えていってほしいと思います。それが今回の万博でもあると思うし、一番の、日本で最初の経験者だと思います」
3人がコンパニオンを務めたタカラベルモントは、2025年の万博の大阪パビリオンへの参加が決まっています。
(Q.また大阪で万博に行けると思っていたか?)
【寺西美貴子さん】「いや、とても!夢物語でした」
【古賀道子さん】世界の人が集まって、日本の伝統を踏まえた技術を評価していただける、素敵なイベントやと思います」
次の万博も一生涯、心に残る世紀の祭典になってほしいと願っています。
(関西テレビ「newsランナー」2024年5月9日放送)
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