11月11日に発生した鹿児島市下荒田で5人が死傷した事故では、高齢者によるブレーキとアクセルの踏み間違いが原因とみられています。
なぜ、踏み間違いが起きてしまったのか。高齢者講習の現場を取材しました。
谷山中央自動車学校 蓑茂淳也さん
「みなさんどうでしょうか。実際にぶつかってしまったら。すぐにブレーキをパッと、今は、踏めると思いますよね?だけどそういう状況になったら、人間ってわかりません」
高齢ドライバーに向けた講習が行われているのは、鹿児島市にある自動車学校です。
1日2回、高齢者講習が開かれていて、2025年春まで予約はすでに埋まっているそうです。
講習を受けた男性(75)
「現役でトラックを運転している。今のところ(免許の返納は)考えていない」
講習を受けた男性(74)
「(事故を起こしたとしたら)パニックになると思う」
高齢ドライバーの間で、なぜペダルの踏み間違いが起きてしまうのでしょうか。
講習を担当する蓑茂さんに聞きました。
谷山中央自動車学校 蓑茂淳也さん
「誰しも起こし得る事故だと思う。加齢とともに身体機能が低下する」
「反応時間といって、危険を感じてからブレーキを踏むまでの時間が加齢とともに長くなる」
判断力や動体視力など、車の運転に不可欠な機能が年齢と共に低下し、さらに事故を起こしてしまった時には、パニックになって正常な判断ができなくなってしまうといいます。
では実際に、認知機能の低下が運転にどれほどの影響を与えるのか。
81歳で、毎日、買い物などで車を運転している男性の実技教習に同乗させてもらいました。
(教習中のやり取り)
「ちょっと止まり方が甘いのでしっかりと止まってほしい」
「右から大きなトラックも来ているので、しっかり止まりましょう」
一時停止の場面で、しっかりと止まれていないことや・・・
「ここが中央線なので逆走になっています。入る車線をしっかり確認しましょうか」
車線を間違えて逆走してしまうなど、ヒヤリとする場面も多く見られました。
教習を終えた男性はー
Q.家族と結果について話し合う?
教習を終えた男性(81)
「反省すべき点があった。とにかく慎重に運転したい」
谷山中央自動車学校 蓑茂淳也さん
「自分の体をよく分かった上で運転を続けていくことが大事」
「雨が降った日は運転をしない。夜は見えにくいので運転をしない、など、自分で条件を付けて運転を続けることが事故を起こさないために大事」
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