秋田県大館市の農家が交配を重ねて作り上げた新たな品種のコメが9月に正式に品種登録され、20日、関係者が登録を祝った。
9月に品種登録されたのは「ズッパーサン」で、粒が大きく、暑さや寒さなどに強いため、栽培しやすいのが特徴。
20日は登録を記念した祝賀会が開かれ、関係者など30人が出席した。
開発の始まりは13年前の夏。大館市の農家・畠山和夫さんが、育てていたあきたこまちから変わった稲を見つけたことだった。
畠山さんは「力強い生育の状態で、粒の大きさもあった。これは将来、農家のために少しでも力になるんじゃないかなと。おいしいのはもちろん、作りやすいコメを世の中に提供したいと思った」と当時を振り返る。
畠山さんの一念発起で交配に取りかかり、8年ほどかけて病気や虫にも強く、育てやすい品種に仕上げた。
ズッパーサンの名は「ずっぱり」というたくさん・いっぱいを意味する方言と、江戸時代に名をはせた大館市の医者「三哲」を組み合わせて名付けられた。
畠山さんは「大きさもあるし、粘り、香りも非常に良い。そういう点が目玉」と売り込む。
すでにアメリカと韓国でも品種登録され、畠山さんは将来的に現地で栽培を促し、国の内外に広めたいとしている。
なお、年明けには地元の直売所で販売される予定だ。
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