秋がゆっくりと深まる中、年末年始を見据え福島県内も動き出している。ただ、今年も避けられなさそうなのが“値上げ”の波だ。
福島市の福島中央郵便局に10月4日到着したのは…。
福島テレビ・丹治響貴記者:「年賀はがきの搬入作業が行われています。今年も年末に向けて準備がすでに始まっています」
<値上げで発行枚数が大幅減>
年賀はがきは2025年の干支「蛇」のイラストや、2025年4月に開幕が迫った大阪万博の公式キャラクター「ミャクミャク」が描かれたものなど9種類。
全国の発行数は10億7000万枚で、2023年より3億7000万枚も減少。過去最大の下げ幅となった理由の1つが“値上げ”だ。
1枚22円値上げされ、63円から85円に。年賀はがきの値上げは1994年以来30年ぶりだ。
福島中央郵便局・倍賞文隆総務部長は「インターネットの普及で手紙を書く方が少なくなっているところと人件費、あとはそれに関わる運送費なども高騰していると言うところで、今回の値上げに踏み切ったという所になります」と話す。
年賀はがきを出し続けてきた人からは…。
「はちじゅう、5円ですか。きついですね。年金者にとっては。でも1年に1回ですから、年賀はがきだけは絶やしたくないとも思います」といった声が聞かれる。
<年末年始の食品も値上げ>
一方、“値上げ”の波は年末に欠かせない食材にも…。
福島テレビ・氏家彦斗記者:「こちらの展示会にはおよそ1100品が集まりました。これからの年末商戦への気合を感じます」
福島市公設地方卸売市場で行われた秋冬商品展示会。タイなどの鮮魚類や水産加工食品などがずらりと並んだ。
試食したバイヤー:「初めての食感」
メーカーの担当者:「そうですか!パンフレット持っていってください」
試食をしながらメーカーと商談を進める鮮魚店や飲食店などのバイヤーたち。
“物価高”に頭を悩ませていた。式場関係者は「食材なんかが値上して、お客様にいいものを出すのにどうしたらいいかっていうのは本当に大変な時代なので、こういった物にいろいろ参加して、良いものが見つかればなと」という。
燃料費や運送費の高騰や円安の影響など様々な要素が重なり避けられない“値上げ”。
特に顕著なのがイクラで、2023年よりも2割ほど高くなっているということだ。
福島丸公の菅野真裕営業本部長は「価格はある程度最低限に抑えて、皆様に提供させていただければいいのかな。家族団らんで楽しいお食事会というのをやっていただいて良い一年でいければ皆さん良いのかなと」と話した。
<10月は食品2911品目で値上げ>
「またか…」と感じる人も多いと思うが…。この10月に予想されているのが年内最大の値上げラッシュだ。
民間の信用調査会社帝国データバンクによると、10月の食品値上げは2911品目に上っている。原材料価格の高騰などを背景に、「酒類・飲料」が全体の半分近くを占め、ハムやソーセージを中心に「加工食品」の値上げも目立っている。
11月以降は落ち着くとみられているが、家計の負担が増える日々がしばらく続きそうだ。
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