秋田自動車道の暫定2車線の区間を4車線に広げる工事の現場が3日、報道陣に公開された。冬の間の安定的な交通の確保などを目指す。

秋田自動車道では、秋田・大仙市の大曲インターチェンジ(IC)から岩手・北上市にある北上西ICの間の暫定2車線となっている約43キロを、4車線化する事業が進められている。

このうち、最も早い2019年に国が事業を許可した秋田・横手市の山内パーキングエリアと岩手・西和賀町の湯田ICの間のトンネル工事の様子が公開された。

 田口慧一記者:
「入口から700メートルの地点では、大型機械を使い、トンネルを掘り進める工事が行われている」

公開されたのは、横手市山内の山内トンネルの建設現場。事業費は約93億円で、工事は2022年8月に着工した。

先端にドリルがついたトンネル掘削機で、アーチ状に土砂が削られている。コンクリートで固めながら1日5~7メートルのペースで進められ、全長約2.4キロの3割ほどまで終えた。

山内トンネルは、現在対面通行で使用されているトンネルと並ぶ形で2027年に完成予定で、これにより山内トンネルは、将来的に上下線とも2車線となる。

国内有数の豪雪地帯を通る秋田自動車道では、2020年12月、大雪の影響で16時間にわたり車が立ち往生し、物流などに影響が出た。

4車線化によって除雪の効率が上がり、冬の間の利便性向上につながるほか、物流や観光など秋田県経済の活性化も見込まれるという。

 ネクスコ東日本横手東工事区・平野務工事長:
「4車線化で災害や大雪に強い高速道路になる。秋田自動車道は秋田と岩手にとって非常に重要なインフラ。安全を確保し、確実に工事を進めたい」

ネクスコ東日本は、大曲から北上西までの区間で総事業費2090億円をかけて、2034年ごろまでの4車線化を目指す。

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