食卓に欠かせないピーマンが例年の2倍の価格になっています。そんななか、お得な野菜が。猛暑がプラスに働いたというのです。

■猛暑でおトクに?秋野菜

 細切りにしたピーマンをさっと油にくぐらせ、強火で炒めた中華料理の定番「チンジャオロース」。シャキシャキのピーマンが主役の人気料理です。

 ところが、都内の中華料理店ではピーマンの価格高騰が長引いていることに頭を抱えています。

揚子江菜館 沈松偉さん
「ピーマンは普段より5割以上は間違いなく上がっている。中華料理はピーマンが欠かせない食材なので、もう結構、大変」

 毎日、大量のピーマンを使うなか、仕入れ値が1.5倍以上に高騰しているといいます。

 本来、夏野菜のピーマンは旬の夏に安くなるはずが、今年は卸売価格が7月に平年値を超えてから2カ月にわたり、高値のまま推移しています。

 さらに、万能野菜である長ネギの価格も平年より2割ほど上がっています。看板メニューの酢豚などに長ネギは欠かせません。

揚子江菜館 沈松偉さん
「うちはこの長ネギを一日、1ケース以上使うので大変。今は本当に我慢するしかない。お客さんに提供するものは今まで通り。量も質も落とせない、値段も変えない」

 都内のスーパーではピーマンが4個から5個入った袋で税抜き158円。平年に比べて2倍の価格だといいます。

買い物客(80代)
「ピーマンに限らず皆、高いから主婦は困る。本当に困る、家計は。野菜炒めにしたり、ピーマンの肉詰めにしたり。本当によく使う。私は好きだからピーマンが」

 ピーマンの高騰が続いている訳は…。

アキダイ 秋葉弘道社長
「理由が2つ。大雨、猛暑。ピーマンは夏野菜なので暑さに強いが、ある程度、産地の温度が上がりすぎると駄目。35℃くらいを超えると花が落ちてしまう。夏野菜は花が咲いて、花が枯れて実が付く。花が落ちると実が付かない。夏の猛暑で花が付いていたのが落ちたのが、断続的にずっと影響が出ている。レンコン、サトイモ、サツマイモ、非常に調子が良い。なぜかというと、日照不足が今年はなかった。高温で太陽もバンバン降り注いで。レンコンなどは土の中や沼地にあるので光合成が非常に重要。サツマイモは暑い地方のものなので暑さにはある程度、強い。土の温度が高いことにより生育も進む。今年は非常に大きくて安い、甘い」

 根菜類はこの夏の猛暑がプラスに働いたといいます。

アキダイ 秋葉弘道社長
「今シーズンはサツマイモが大当たりの年。あと、もう1つ
甘くなるのは果物。シャインマスカットは今、産地が重なってちょうどいい旬。糖度を測ると皆、高い。味覚の秋の甘くなるもの、栗、梨、ブドウは皆甘い。通常より糖度が高い。これは暑さのおかげ」

 暑さで甘みを増した秋の味覚がこれから楽しめます。

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