野菜の高騰が続く中、価格が安定しているカット野菜が人気のようです。気になる鮮度や、栄養、そして、おいしさの秘密、取材してきました。

■カット野菜が人気 鮮度の秘訣は?

26日、都内のスーパーに行くと…

記者
「トマトは3個入りで495円です」

今、野菜が高い。大根は一本、税込み322円、ほうれん草は258円です。

農林水産省のデータによると、トマトは平年の1.3倍、ピーマンは平年の1.5倍と軒並み高値となっています。中でも特に乱高下が激しい野菜がレタスです。

オオゼキ調布店 屋敷勇一朗店長
「露地栽培が多いというところも影響してまして、葉っぱに暑さで日が当たりすぎて悪くなってしまったり」

猛暑の影響で今年は特に、葉物野菜の価格が安定しなかったといいます。

そんな中、安定している“野菜”が、洗わずにそのまま使えるカット野菜です。「和風」や「イタリアン」などその種類は多岐にわたります。

お客さん
「お好み焼きでしょ、それから野菜炒め。なんでも使います」
「共働きで子育てしてるっていうのもあるので、野菜手軽に早くとりたいところで使ってます」

市場規模はここ10年で2倍に増え、今や2000億円に迫る勢いです。

サラダクラブ開発部 石塚光彦次長
「野菜を傷めないように製造するのがポイント」

1日に16万パックを製造する工場で、カット野菜のおいしさの秘密を見せてもらいました。

まずは手作業でおおまかにカット。サラダとして使えない部分などを排除していきます。次に機械で裁断し、洗浄、殺菌します。

実はカットから袋詰めまで、常に低温でキープされているんです。

さらに袋詰めでもポイントが。これまでは窒素を袋にいれていたのですが、新たに酸素と二酸化炭素を入れる新技術を開発したんです。そうすることで野菜の劣化を防ぎ、よりおいしさを保てるとのこと。

■安くて手軽な「カット野菜」栄養はあるの?

熊崎風斗キャスター:
少しでもお得に野菜を買う方法をお伝えしていきたいと思います。

「カット野菜」は価格が安定しているのが特徴です。節約アドバイザーの和田由貴さんは「野菜は高いときはカット野菜が割安ですが、価格の動きは常にチェックしてください」と話します。

野菜はかなり価格が変わりやすいです。価格変動の大きい野菜として代表的なレタスの価格をみてみると、▼9月13日の卸売価格は354円、▼9月24日は卸売価格245円と大幅に変動しています。野菜の価格が高いときは、カット野菜が非常にお得だということです。

使い切れないという事が無いのでカット野菜を購入する人もいますが、カット野菜についてはこのような声がありました。

【色が変わらないけど、大丈夫?】
これについて「母子栄養協会」代表理事で管理栄養士の川口由美子さんによると、「厳しい基準をクリアしています。安全性に問題はありません」ということでした。包装技術や洗浄技術が進歩しているため、野菜の変色が起こらないそうです。

【栄養がなくなっている気がする…】
管理栄養士の川口さんは「カット野菜だから栄養が少ないということはありません」としています。普通の野菜と同様に、日数が経って栄養が抜けていくことはあるかと思いますが、カット野菜だから特別栄養が少ないことはないということです。

■スーパーで野菜をお得に買う“狙い目”は「早い時間」

熊崎風斗キャスター:
カット野菜は使い方によってお得に買えますが、カット野菜以外の野菜をお得に買う方法もあります。

野菜が欲しいと思ってスーパーに行く時、狙い目は「早い時間」です。お惣菜などは夜になるとかなり安くなりますが、野菜は翌日に持ち越せるので、翌日の早い時間に割り引かれてることが多いという特徴があるそうです。

また、冷凍野菜は「旬を過ぎた冷凍野菜」がお買い得なだということです。野菜は旬の時期には市場に出回る量が多く、価格が抑え気味になります。しかし、旬を過ぎると単純に市場に出回る量が減り、価格は上昇するため冷凍野菜がお得です。

しかも、冷凍野菜は旬の時期のものを冷凍してあるので新鮮ということで、冷凍野菜はこのタイミングが良いそうです。

井上貴博キャスター:
技術力が格段に上がってるので、「旬は年中」という感覚になります。子どもが野菜の旬を知らない時代に入るのかもしれません。

ホラン千秋キャスター:
どうしても旬を外れた野菜を買おうとすると、信じられないぐらい高いこともあるので、そういうときにはカット野菜や冷凍野菜を便利に取り入れるといいのかもしれないですね。

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