(ブルームバーグ):米ゴールドマン・サックス・グループのチーフ米株ストラテジスト、デービッド・コスティン氏は、米大統領選の結果が判明すれば、米株式相場は一段と上昇するとの見通しを示した。

コスティン氏は24日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューでS&P500種株価指数について、今から1年後には約6000に達すると予想した。この水準は、23日の終値である5719付近からの約5%上昇を意味する。S&P500種は今年に入りおよそ20%上昇している。

ただその前に、まず投資家は恐らく向こう数週間に市場の混乱を乗り切る必要があるだろうと、コスティン氏は指摘。米大統領選でのハリス副大統領とトランプ前大統領との争いが接戦になると見込まれるためだと述べた。歴史的に見て、今はボラティリティーが高まり、株価は下落することの多い時期にあると、コスティン氏は分析した。

「選挙の時期に不確実性が伴うのは当然のことであり、短期的な観点から見れば懸念要素となろう」とコスティン氏。その上で、「そうした不確実性は選挙により解消されることが多い。結果として、選挙後には株価は時間とともに上昇する傾向にある」と語った。

デービッド・コスティン氏のインタビュー

コスティン氏はS&P500種の年末目標について、直近に示した5600を据え置いた。大統領選を背景に変動が予想されることを理由に挙げた。同氏は昨年遅くに初めて2024年のS&P500種予想を示して以降、予想を3回引き上げている。ブルームバーグが追跡するストラテジストの目標は現在のところ平均で約5523。今年に入り多くの金融機関が予想を上方修正している。

コスティン氏は、中型株に機会を見いだしていると指摘。理由として、大型・小型株より良いパフォーマンスを示してきた「長い実績」、低めのマルチプル、そしてより良いバリューを挙げた。また利下げ後の3カ月および12カ月におけるアウトパフォーマンスも、中型株に機会があると考える理由だとした。

コスティン氏は「現在われわれが最も注目しているのは中型株だ」とし、中型株は多くのポートフォリオマネジャーから最も注目されない分野だからだと説明。「この分野は、今後1年間にアウトパフォームする可能性が非常に高い」と述べた。

原題:Goldman Sachs’ Kostin Sees S&P 500 Reaching 6,000 Mark Next Year(抜粋)

--取材協力:Sonali Basak、Katie Greifeld、Matthew Miller.

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