スーパーの棚に徐々に並び始めた新米。
しかし取材を進めると、意外な光景が広がっていました。
入荷されたばかりの新米を購入した客からは「お米があるって聞いたんで埼玉から来た。近所のスーパーどこもない。買ったのは2~3カ月ぶり」と喜びの声が上がる一方で、「高いなぁ!高いって言ってられないか…今日は(買わなくて)いいか」「高い。5kgだと2000円台だったと思うんですけど、3000円超えているので、だいぶ高いなと思います」と購入を悩む人の姿もありました。
米の価格高騰が叫ばれる中、旅先で米を買い求める事態になっています。
“令和の米騒動”も新米が徐々に出回り、落ち着きを見せ始めています。
しかし、米を巡る新たな問題がさまざまな場所で起こっていました。
すでに米不足が解消しているという奄美大島のスーパー。
本州の親戚に米を送る人や、旅行者とみられる人が大量に購入していくといいます。
ビッグII 奄美店・肥後政和副店長:
それがよく、関東や関西中心に親戚なりに送る人が多い。先ほど観光客らしい方が5袋くらい買っているのを見かけた。もしかしたら送る方がいらっしゃるかも。
令和の米騒動の影響は、こんなところにも。
島根県の日本酒メーカー「赤名酒造」のSNSに「食用のコシヒカリを酒に使うから米がなくなる。今すぐやめろ、食用に回せ」という批判が寄せられました。
担当者は、この書き込みに対し恐怖を覚えたといいます。
(株)赤名酒造・三島崇暁社長:
“この人たちが使っているからスーパーにお米が並ばない”といった方に思考がどんどん転換されていって、弊社に攻撃的な投稿があったと感じる。恐怖を感じた。
担当者は「思い込みでの批判はやめてほしい」としたうえで、「弊社含め酒蔵の皆さんは、ちゃんとした流通ルートで入手して、お酒・加工食品を製造しているということを理解していただき、日本酒を購入していただきたい」と訴えています。
さまざまな場所に影響を及ぼしている“令和の米騒動”。冷静な対応が求められます。
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