JA全農いわては9月9日、JAが農家に払う前払い金いわゆる「概算金」の額を60キロ当たりで2023年より3割引き上げることを決めました。
引き上げ幅は過去20年で最大となります。

概算金はJAがコメ農家に支払う前払い金の基準となるもので、その年のコメの販売価格にも影響します。

9日は県内7つのJAの組合長などが2024年の県産米の概算金について協議しました。

その結果、1等米60キロあたりで「ひとめぼれ」が1万7000円、「あきたこまち」が1万6500円、「銀河のしずく」が1万7500円といずれも2023年より4600円、率にして約3割の引き上げが決まりました。

過去20年では最高金額で、引き上げ幅も最大となっています。

2024年の概算金は全国各地で大幅に引き上げられていますが、JA全農いわてでは引き上げの理由として、全国的に在庫量が減少していることや肥料などの生産コストが上昇していること、外国人旅行客の急増で外食需要が高まったことなどをあげています。

JA全農いわて 杉村靖米穀部長
「(農家から)生産費が上がって米作りを続けられないという声がある。(引き上げは)将来に向けて営農活動ができるという視点に立つとこういう設定が必要」

またJAでは今後の新米の流通でコメの品薄の状態は徐々に解消されると見ています。

JA全農いわて 杉村靖米穀部長
「9月の下旬ごろには徐々に解消されると我々も見込んでいる」

JAによりますと、新米が県内の店頭に並ぶのは9月末ごろとなる見込みです。

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