(ブルームバーグ):米経済のハードランディングが6日発表の雇用統計で示唆される場合、エヌビディアなど半導体株は荒い値動きにさらされることになりそうだと、バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストらが指摘した。
マイケル・ハートネット氏が率いるBofAのストラテジストは、8月の非農業部門雇用者数の伸びが10万人未満、失業率が4.4%以上への上昇となれば、フィラデルフィア半導体指数は4000前後に下落すると予想した。これは現水準から約16%の下落を意味する。同指数の構成銘柄にはエヌビディアやブロードコム、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)などがある。
最近の世界の株式相場には、米国の景気後退(リセッション)懸念が暗い影を落としている。トレーダーは雇用統計に警戒すべき兆しがないかを注目している。ブルームバーグが調査したエコノミストの予想は雇用者数の伸びが16万5000人、失業率は4.2%だが、ブルームバーグの端末利用者の間では、雇用者数は15万人増にとどまるとささやかれている。
雇用統計を受けたハードランディング・シナリオの場合、米当局は今月の0.5ポイント利下げで対応する可能性が高い。そうなれば、10年物米国債利回りは現在の約3.7%から3%へと低下するだろうと、BofAのストラテジストは見込む。ドルは円やユーロなど他の主要通貨に対して軟化し、原油価格は現在の70ドル前後から60ドル近くまで下げるとも予想された。
対照的に、雇用者数の伸びが15万人から17万5000人という「完璧な」数字であればソフトランディングが示唆され、ディフェンシブ銘柄の最近のアウトパフォームが反転するきっかけとなる一方、テクノロジー株やエネルギー株が恩恵を受けるだろうという。
原題:BofA’s Hartnett Says US Payrolls Report Risks Chipmaker Selloff(抜粋)
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