今月初めに日経平均株価が歴史的な乱高下となったことを受け、国会で日銀の植田総裁が出席し、議論が行われました。植田総裁は「市場は不安定な状況」だとした上で、「高い緊張感を持って注視する」と慎重な姿勢を示しました。

日銀 植田和男 総裁
「市場は引き続き不安定な状況にあると見ているので、当面はその動向を極めて高い緊張感を持って注視していく必要がある」

植田総裁はきょうの国会で「市場は引き続き不安定な状況」との認識を示した上で、「市場の動向が経済・物価の見通しに与える影響をしっかりと見極める」と説明しました。

日銀が追加の利上げを決めた後、▼円相場は1ドル=141円台まで大幅に円高が進み、▼株価は過去最大の下げ幅と上げ幅を記録するなど、市場は波乱の展開となっていました。

また、今後の金融政策については、物価安定目標が見通しどおりであれば「今後、金融緩和の度合いを調整していく基本的な姿勢に変わりはない」と、状況を見つつ、さらなる利上げも検討していく考えを示しました。

一方、マーケットの反応は限定的で、きょうの日経平均株価は、きのうより153円値上がりの3万8364円で取引を終えています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。