政府が、日本を訪れた外国人の観光客が7月までに過去最速で2000万人を超えたと発表した。その外国人観光客の間で人気のものの1つが日本のアイス。1つ350円以上するアイスも大きく売り上げを伸ばしている。
■「本当においし過ぎる」「まるで魔法」
外国人を魅了する日本のアイス この記事の写真今、外国人観光客の間で大人気となっているのが、コンビニやスーパーなどで売られている日本のアイス。海外の人たちは、どんなところに魅力を感じているのか?
ブラジルからの観光客(お気に入りアイス「雪見だいふく」)
「他の国には同じような味はないから、日本のアイスはすごくユニークだと思う。大好きだよ」
日本ならではの豊富な味や食感、ジャパン・クオリティーに驚いている様子。さらに…。
デンマークからの観光客(購入したアイス「スーパーカップ」)
「日本に来たらアイス、安い」
「(Q.デンマークだといくら?)600円ぐらいかな」 台湾からの観光客
(購入したアイス「クーリッシュ」)
「日本で買うと安いです。台湾は2倍(の値段になる)」
品質の割に値段が安いという日本のアイス。外国人観光客がチェックしているSNSには、日本のアイスを紹介するさまざまな投稿が見られた。
日本のアイスを紹介する投稿 中国のSNSから「日本のコンビニは本当に宝物の山。冷凍庫に入っている物は全部、私の大好物。一目見ただけで、その場から離れられなくなってしまった」
「日本に来たら絶対アイスを買わなきゃ。本当においしすぎる」
外国人観光客は、どんなアイスが好きなのか?お気に入りのアイスを聞いてみると…。
英・スコットランドからの観光客(購入したアイス「チョコモナカジャンボ」)
「これが僕のお気に入りなんだ。数日おきに食べているよ。(合計)12個くらい食べたかな」 台湾からの観光客
(購入したアイス「アイスの実」)
「台湾の友達に勧められた。丸い形がスペシャルだよって」 オーストラリアからの観光客
(購入したアイス「大人なガリガリ君 ゴールデンパイン」)
「パイナップルそのものの味がする。どうやって作るんだ?まるで魔法のようだ」
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■「売れて売れて仕方ない」生産工場、休日返上で稼働■「売れて売れて仕方ない」生産工場、休日返上で稼働
BRULEE(ブリュレ)そんな中、観光客たちの間でひときわ人気となり、爆発的に売れているのが「BRULEE(ブリュレ)」というアイス。お値段は税込み365円と、日本のアイスの中ではちょっとお高めだが…。
韓国からの観光客「きのう食べて、きょうも食べて、あしたも食べようかな」 オーストラリアからの観光客
「日本に3週間いて5回食べたわ。レストランで作ったみたいな味がします」
「(Q.(滞在中に)あと1回くらい食べる?)あと2回かな(笑)」
リピーター続出の「BRULEE」。その人気ぶりについて、コンビニの担当者は次のように話す。
SNSの影響で… セブン−イレブン広報佐藤大地さん
「最近、SNSの影響などによってよく売れているなって印象は持っています」 「今までにはないような売れ方」 ローソン広報
齋竹隆介さん
「アイスの中でも、かなり高い方の値段。それでもその商品が1日でこんなに数売れるんだっていうぐらい、今までには多分なかなかないような売れ方をしているのかなというふうに感じています」 取材中の2時間で20個売れる
東京では最高気温36.0℃で猛暑日となったこの日、外国人観光客が多く泊まるという新宿のホテルの中にあるコンビニでは、取材中の2時間で20個の「BRULEE」が飛ぶように売れた。
異例の人気ぶりに、生産工場は次のように話す。
異例の人気ぶり オハヨー乳業 関東工場岸本嗣史マネージャー
「忙しくて大変な状態です。売れて売れて仕方なくて、休日も返上して稼働している状態」
稼働時間を一日14時間に増やしてフル生産している。
フル生産 オハヨー乳業デザート・フローズンユニット責任者
大塚昌宏さん
「23年冬から本格的に伸びて、それがずっと今継続している」
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■インフルエンサーや人気歌手、SNS紹介で…■インフルエンサーや人気歌手、SNS紹介で…
東京や大阪では一般店舗の10倍ほど売れる店舗も外国人観光客の口コミから人気が広がり、コロナ前の2019年度と比べると昨年度の売り上げは2.5倍にまで急増。さらに、観光客の多い東京や大阪では、一般的な店舗の10倍ほど売れる店舗もあるという。
なぜ、これほどまでの人気になったのか?そのきっかけが…。
中国のSNSから「ワオ、このブリュレアイスを求めて何軒もコンビニを回ってやっと見つけた。すごくおいしい」
「甘くてほろ苦いカラメルと濃厚なミルクアイスがすごくバランスがよくて、全然止まらない」 インフルエンサーや人気歌手、SNS紹介
訪日した韓国や中国からの観光客に加え、インフルエンサーや人気歌手がSNSで紹介したことで、一気に人気に火がついたという。
実際に購入した人は、このように話す。
台湾からの観光客「YouTuberが『とてもおいしい』と言っていたので試してみたよ」
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■「アイスを焼く」特許取得の技術■「アイスを焼く」特許取得の技術
多くの外国人を虜にしているこのアイス。大ヒットの影には、特許を取得している日本メーカーのこだわりの技術が隠されていた。
工場で製造工程を見せてもらうと…。
容器にアイスクリームミックスを充填 岸本マネージャー「容器にアイスクリームミックスを充填(じゅうてん)しております。この後焼かれて、焼き目がついて」
「(Q.まさにこの後に焼かれるんですか?)この後に焼かれます」
一番のポイントはアイスを焼くこと。これこそが、特許を取得した特別な技術だ。
アイスを焼く技術で特許取得 岸本マネージャー「(Q.焼くところを見せていただけますか?)申し訳ありません、そこは企業秘密ですのでご勘弁ください」
「(Q.ここから先)ここから先NGです」
アイスを焼く瞬間の技術は企業秘密のため、残念ながら非公開。その特別な技術で焼き上げられたものが…。
岸本マネージャー「焼き上げたアイスクリームがこちら」 焼き上げ直後
焼き上げ直後の「BRULEE」アイス。表面は、こんがりとした仕上がりに。
岸本マネージャー「まだソフトクリーム状にやわらかい状態ですので、このアイスクリームを(冷やして)固める工程がこのあとございます」 焼いた後、冷凍
その後、30分〜40分かけて完全に冷凍され、パッケージされたら完成。
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■20年に及ぶ試行錯誤■20年に及ぶ試行錯誤
このパリパリとした食感と香ばしくほろ苦いカラメルが人気となっているが、完成までには長い道のりがあった。
前身となる「焼アイス」実はオハヨー乳業は、1996年に前身となる「焼アイス」を発売。しかし…。
数年で撤退 大塚さん「表面は今のように少しパリパリはしてるんですけど、少し時間が経つとパリパリ部分がべちゃべちゃになっちゃうという課題があって数年で撤退した」 20年に及ぶ試行錯誤の末、完成
その後、20年に及ぶ試行錯誤の末、焼き目のパリパリ感を維持することに成功。ついに完成したのがこのアイスだという。
大塚さん「いわゆるレストラン品質というところが『ジャパンプレミアム』というふうに評価されているんだろうなと」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年8月23日放送分より)
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