前々日に日経平均株価が過去最大の下落幅を記録し、前日には過去最大の上昇幅を記録した東京株式市場は7日、1日の値動きの幅が2000円を超える乱高下の一日となった。

7日の日経平均株価の終値は、前日の終値よりも414円16銭高い、3万5089円62銭だった。

7日は大幅反落して前日比553円安で取引が始まり、一時900円以上値を下げたものの、日銀が午前10時半に、函館で行われている金融経済懇談会での内田副総裁の挨拶要旨を公表した直後から一気に上昇に転じ、一時1100円以上の値上がりを見せた。

発言要旨の中で内田副総裁は、「引き続き政策金利の引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくという考えをしました」と述べた上で、「この考え方は、その前提として『経済・物価の見通しが実現していくとすれば』という条件がついています。この点で、ここ1週間の株価・為替相場の大幅な変動が影響します」と、先週以降の平均株価の乱高下に言及した。

さらに、「金融資本市場が不安定な状況で、利上げをすることはありません」とさらなる追加の利上げに慎重な姿勢を強調した。

市場関係者からは、「ひとまず株価は戻したが、アメリカ景気への警戒感から不安定な局面が続く」との声があがっている。

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