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“去年の猛暑”の影響で日本人の主食、コメに異変が起きています。品薄状態が続き、価格も上昇。鹿児島で収穫が始まった早場米は、取引価格が去年より4割ほど値上がりしています。

■背景に「去年の猛暑」と「訪日客」

買い物客(80代)
「(どこの店も)けっこう高い」
買い物客(50代)
「新潟産のコシヒカリを買った。(Q.最近のコメの値段は)高い。どこのスーパーにもなくて、今やっとここで買えた」

東京・足立区にあるスーパーさんようでは、普段は扱わない銘柄をそろえて
売り場をつくっていますが…。

スーパーさんよう 阿部芳邦さん
「これはちょうど売り切れたばかり。もう入ってこない。仕入れは値段でいうと上がっている」

このお店の新潟産コシヒカリは5キロ入りで約2400円。以前に比べて400円ほど値上がりしたといいます。

スーパーさんよう 阿部芳邦さん
「値上げしないと赤字で販売する形になってしまう」

コメの値上がりは全国的な傾向です。農水省によると、JAと卸業者の取引価格は去年より1割ほど上昇しています。要因の一つが“去年の猛暑”。去年収穫されたコメは、猛暑によって白く濁るなど品質が低下し、今、市場に流通する量が減っています。

さらに、日本を訪れる外国人の増加で日本食の消費が増え、コメの需要が高まっていることも価格を押し上げています。

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■指標の“早場米”は4割高

■指標の“早場米”は4割高

コメの高値は続くのか。それを占う早場米の収穫が鹿児島で始まっています。

コメ農家 東馬場伸さん
「量的には若干少ないと思っているが、品質的にはいいものができていると自信を持っている」

台風の季節より前に収穫するために栽培が始まったとされる、金峰コシヒカリ。粘り気があって、甘みが強いことが特徴です。その取引価格は…。

コメ農家 東馬場伸さん
「(取引価格は)去年と比べると約4割高くなった。農家にとって単価が上がることはいいことだが、急激な高騰になったのに消費者が消費してくれるか心配している」

取引価格は27年ぶりの高値となっていて、この価格は、収穫を控える国内の別の産地の参考指標となります。

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■価格抑制に“安いアメリカ米”

■価格抑制に“安いアメリカ米”

価格を抑えるため、工夫を凝らす業者も…。

米マイスター麹町 福士修三社長
「これが『カルローズ』。カリフォルニアのローズ、バラ、そこからとった名前。要望がかなりあったので、今週からアメリカ産のカルローズを使用することになった」

主に飲食店向けにコメを販売する、米マイスター麹町では、値上がりしている国産米に安いアメリカ産のコメをブレンドして価格を抑えています。ブレンドしても、味は国産のコメとほとんど変わらないといいます。

米マイスター麹町 福士修三社長
「これほど要望が多いと思わなかった。リゾットやパエリア(に使うため)飲食店から要望があって。モノがないという同業者が多い。8月を乗り切れるかどうかという人も。(白米の)食べ放題やお代わり自由は今後は期待できないのでは」

今後、コメの価格はどうなるのでしょうか。

農水省は「著しい不作に見舞われなければ、9月ごろに新米の流通が本格化し、品薄は解消される」としていて、コメの価格はあと2カ月ほどで落ち着く可能性もあります。

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