(ブルームバーグ): 16日の取引で、金相場が過去最高値を更新した。米利下げ期待や、トランプ前大統領が返り咲くとの見方を一部のトレーダーが強めていることが背景にある。

  金スポット相場は1オンス=2465.32ドルまで上昇し、5月下旬に付けた従来の高値を上回った。米国でインフレ減速の兆しが見られ、近く利下げが始まるとの思惑が台頭。金利が付かない金にとって、高金利はマイナスに働く傾向がある。

  ただ、今年は中央銀行の大規模な購入や中国消費者の強い需要、地政学的な緊張による安全資産への逃避に支えられ、金相場は年初来で20%近く上昇。上場投資信託(ETF)の金保有が最近増えていることも、上昇機運を後押ししている。

  INGグループのコモディティーストラテジスト、エワ・マンティー氏は16日、「米連邦準備制度の政策転換を後押しする経済データが増える中で、米利下げへの楽観が金相場を押し上げている」と指摘。「現在の世界の地政学的・マクロ経済的な状況や、中央銀行の需要が強まる見通しを踏まえると、金相場の上昇基調は続きそうだ」と述べた。

原題:Gold Jumps to Record as Traders Ramp Up Bets on Fed Rate Pivot(抜粋)

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