発着回数の増加を目指す関西空港と神戸空港。新たな飛行ルートの導入に地元が合意しました。

 年間2300万人以上の旅客数を誇る関西空港。来年の大阪・関西万博で航空需要の増加が見込まれるなか、関西の自治体や経済界で議論が進められてきたのが関西空港・神戸空港の発着回数の増加です。

 関空は1時間あたりの発着回数を約60回まで、神戸空港も国際線就航のほか、国内線は1日あたり最大120回を目指しています。そのために必要なのは新しい飛行ルートで、国は去年6月、関空の出発便と到着便の滑走路を逆にすることで処理能力を上げる案などを示しました。

 一方、地元は、淡路島上空を飛行するルートが増えることなどから、騒音問題を懸念していました。

 7月15日に開かれた「関西3空港懇談会」では、新ルートの運用は午前6時半~午後11時のみとする、などの要望に国が応じることが確認され、兵庫県などの地元団体が合意を表明しました。

 (関西経済連合会 松本正義会長)「新たな陸域ルートの導入など地域住民の生活環境に少なからず影響が予想されたため、検証が行われました」

 (兵庫県 齋藤元彦知事)「飛行経路の配慮、環境監視体制の強化、地域振興をしっかりやっていくことが合意されたので、兵庫県としてもこの案で合意する」

 2030年前後には関西空港・伊丹空港・神戸空港の3つの空港の発着回数を年間50万回に引き上げる方針です。

 (関西エアポート 山谷佳之社長)「2030年にはおそらくIRが大阪で設置されるだろうと。増えるだろう需要に対してきちんと空港機能を高めてまいりたい」

 新たな運用は、早ければ来年3月末には始まる予定です。

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