■インドも独自パビリオン建設断念 パビリオンエリアに広大な空き地が生まれる可能性

大阪・関西万博に出展するインドが、独自パビリオンの建設を断念したことが分かりました。
関係者によると、インドは「タイプA」と呼ばれる独自のパビリオンの建設を断念し、博覧会協会が簡易の施設を建設して引き渡す「タイプX」に移行するということです。

■タイプXへの移行進まず 

当初60カ国が出展を予定していた独自パビリオン「タイプA」ですが、25日、イランに加え新たにインドが建設を断念したことがわかり、現在は49カ国になりました。

さらに、このうち10カ国程度は建設業者すら見つかっていません。

協会は、簡易の協会が施設を建設して引き渡す「タイプX」9棟の建設を進めていますが、現時点で移行したのは5カ国にとどまっています。

■「タイプX」の整備費用 回収困難 予備費から数十億円を捻出する案浮上

「タイプX」の整備費用などは出展する国が負担することになっていますが、関係者によるとすべてを回収することは難しい見通しだということです。

回収できなかった分は、会場建設費の予備費130億円から数十億円を捻出する案が出ていて、今月末の理事会で協議される予定です。

■開幕までに建設間に合わない国の敷地を「強制返却」させる方針

また、関係者によると、博覧会協会が参加国の現状を聞き取り、建設が間に合わないと判断した場合は貸している敷地を強制的に返却させる方針であることがわかりました。

協会は建設業者が決まっているものの開幕までに間に合わないと判断した国も返却の対象とする予定で、独自パビリオンの数がさらに減ることも予想されます。

■「空き地にタイプXつくらない。休憩所などに使うべき」と吉村副会長

独自パビリオンが減れば、建設予定だった場所が空き地になる可能性がありますが、博覧会協会副会長を務める大阪府の吉村知事は25日、記者団に「(タイプAを断念した国のスペースに)今からタイプXとかは作れないから、やるとすれば僕自身は、休憩所、芝生広場にして日よけがつくような休憩所にするのが適切だろうと」

「今『子供たちの休憩場所も少ないじゃないか』とかいう意見もあるから、子供たちの校外学習の休憩所に率先して使ったらいい」と語り『独自のパビリオンが建たなくなり空き地となるスペースにタイプXは作らない。休憩所などとして使うべき』とする見解を示しました。

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