政府は経済財政諮問会議を開き、経済財政運営の指針、いわゆる「骨太の方針」の原案をとりまとめました。

岸田総理
「日本経済は33年ぶりの高水準の賃上げ、史上最高水準の設備投資など、コストカット経済から脱却し、成長型の新たな経済ステージへと移行する千載一遇のチャンスを迎えています」

「骨太の方針」の原案では、持続的な賃上げのため、価格転嫁対策やリ・スキリングの拡充などにより労働市場改革を推し進めるとしています。

また、AI・半導体については「産業競争力の強化及び経済安全保障の観点から国内投資を継続的に拡大していく必要がある」と明記。そのうえで、銀行からの融資に政府保証をつけることを検討している、次世代半導体の国産化を目指す「ラピダス」を念頭に、「量産に必要な法制上の措置を検討するとともに必要な出融資の活用拡大など支援手法の多様化の検討を進める」と盛り込みました。

そして、焦点の一つ、財政健全化の指標となるプライマリーバランス=基礎的財政収支については、「2025年度の黒字化を目指す」という目標を3年ぶりに明示。日銀のマイナス金利解除で利払い費増加が懸念される中、「金利のある世界に備え財政の信認を確保する」としました。

このほか、資産運用立国の実現を目指し、iDeCo=個人型確定拠出年金の掛け金の上限引き上げなどの制度改革については、「今年中に結論を得る」としています。

今月21日に閣議決定する見通しです。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。