連邦法の専門家は、水原一平被告が司法取引に応じたことで、最高で禁錮33年の刑期が禁錮6年から7年程度になると予想しています。
■アメリカの刑務所「24時間、自由時間」
水原被告は、どんな獄中生活を送ることになるのでしょうか。
食事の様子 この記事の写真これはアメリカの刑務所内部の映像です。
かつて、1年ほどアメリカの刑務所に収監された経験のある日本人男性はこのように話します。
自由度が高い様子が 元受刑者 サムさん(58)「飯もうまい。施設も充実している。無理な命令もないし、基本的には24時間、自由時間。こんなに自由でいいのって」 水原被告も…
水原被告も比較的、安全で自由度の高い刑務所に収容されることになるとみられています。
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■自由な刑務所生活 “スポーツ賭博”も■自由な刑務所生活 “スポーツ賭博”も
課題はギャンブル依存症からの更生です。
獄中での依存症の治療は?水原被告は、判決までの保釈条件として「大谷選手との接触禁止」のほか、「ギャンブル依存症の治療を受ける」ことなどに同意。
「絶望的」との指摘も…しかし、引き続き刑務所の中で効果的な治療を受けることは絶望的だと専門家は指摘します。
イーストカロライナ大学 犯罪学 ミッシェル L.マルキン博士 イーストカロライナ大学 犯罪学ミッシェル L.マルキン博士
「刑務所にはギャンブル中毒に特化した更生プログラムはありません。ギャンブル中毒に詳しい資格を持ったカウンセラーに会える可能性は低いです。理由は、ギャンブル中毒からの回復を推進するための予算不足。連邦政府の理解不足のためです」 薬物中毒者への対策が優先
ギャンブル依存と犯罪の関係に詳しいマルキン博士によれば、アメリカの刑務所では、薬物中毒者への対策が優先されるあまり、ギャンブル中毒者の更生はなおざりにされているといいます。
治療プログラムは? マルキン博士「アルコール中毒や薬物中毒の治療プログラムに水原被告が入れられる可能性はあると思いますが、ギャンブルに特化したものではないので、大きな効果は期待できないでしょう」
それどころか、自由な刑務所生活が災いする可能性もあるとマルキン博士は指摘します。
スポーツ賭博も… マルキン博士「アメリカの刑務所では盛んにギャンブルが行われています。判決の書面に『ギャンブルしてはいけない』『ギャンブルに近づいてはいけない』と書かれる可能性が高いですが、それを刑務所の中で実践するのは本当に難しいことです。実際、スポーツ賭博をはじめ、様々なギャンブルが刑務所の文化の一部になっているからです」 更生できる人は、その1%にも満たない
ギャンブル中毒者が1500万人を超えるというアメリカで、治療を受けられているのは、そのわずか10%、更生できる人はさらにその1%にも満たないといいます。
塀の中の住人だから優先的に治療を受けられる、というわけではないのです。
「水原被告次第」 マルキン博士「ギャンブルと自分を遮断して、ギャンブルをせず、中毒から脱することができるかどうかは水原被告次第です」
(「グッド!モーニング」2024年5月15日放送分より)
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