ロイター通信などによると、イスラム教シーア派国家イランの首都テヘランにある大学で2日、若い女性が服を脱いで下着姿になり、治安当局に拘束された。服装を巡り当局に取り締まりを受けたことへの抗議とみられる。
SNS(ネット交流サービス)では、下着姿の女性が腕組みをして路上を歩く様子や、拘束されて車に乗せられる場面とされる動画が拡散した。大学の広報担当者はX(ツイッター)で、この女性について「精神障害だったことが判明した」と投稿。だが、AFP通信によると、女性は大学構内で治安当局者から服装を注意され、ヘジャブ(髪をおおうスカーフ)や服を引き裂かれたため、抗議のために服を脱いだと報じられている。
イランでは公共の場で女性にヘジャブの着用が義務づけられている。2022年9月にはヘジャブの着け方が不適切だとして風紀警察に逮捕された女性(当時22歳)が拘束中に急死。これを機に各地で大規模な抗議デモが拡大し、治安部隊との衝突で500人以上が死亡した。【カイロ金子淳】
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