米国の首都ワシントンの連邦議会議事堂近くに設置された渦巻き状のモニュメント=2024年10月25日、秋山信一撮影
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 米国の首都ワシントンの連邦議会議事堂近くにある「ナショナルモール」の一角に、2021年の議会襲撃事件を風刺したモニュメントが期間限定で設置され、観光客らの撮影スポットになっている。当時のペロシ下院議長(民主党)の机をモチーフにした台の上には、襲撃者の「遺物の証拠」として渦巻き状の“大便”がのっており、民主主義を脅かした事件を皮肉っている。

 台上には、ペロシ氏のネームプレートや卓上電話も置かれている。台の下には「この記念碑は、略奪、排尿、排便をするために神聖な議事堂に侵入した勇敢な男女をたたえるものだ。(共和党の)トランプ前大統領は彼らを『信じられない愛国者』『戦士たち』と称賛した。彼らの勇敢な犠牲と永続的な遺物の証しだ」と書かれていた。

 米メディアによると、モニュメントは30日まで設置される。設置場所を管理する国立公園局は「憲法で認められた言論や集会の権利を行使する場所を提供した」と説明した。

 事件は、20年大統領選の敗北を認めないトランプ氏が演説で「議会へ行進しよう」と呼びかけたことが一因となった。トランプ氏は11月の大統領選で返り咲きを目指している。当時事件を目撃した近所の男性(76)は「モニュメントは風刺が利いていていいね。でも、今回の大統領選後に、もっと恐ろしいことが起きないか心配だ」と話した。【ワシントン秋山信一】

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