米大統領選に向けた10日の候補者討論会で、共和党のトランプ前大統領(78)は、公約に掲げている中国製品などへの大幅な関税引き上げについて「長年、我が国からむしり取ってきた国に金を支払わせる。私は中国に巨額の支払いをさせた唯一の大統領だ」と自賛した。
これに対し、ハリス副大統領は「トランプ政権の時に米国の半導体が中国に渡り、中国軍の近代化を支援することになった」と主張。先端半導体の輸出規制など重要物資に的を絞ったバイデン米政権の対中政策の方が優れていると反論した。
今まで出ていない論点を突かれたトランプ氏は、「彼女はマルキシストだ」など根拠なく反論した。
貿易政策を巡って、トランプ氏は中国製品への関税を一律60%に引き上げるのに加え、日欧を含めたあらゆる国からの輸入製品に一律10%超の関税を課すと公約している。
ハリス氏は具体的な政策を語っていないものの、重要物資に限った関税引き上げや輸出規制などバイデン政権の方針を引き継ぐとみられる。【ワシントン大久保渉】
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