スナク英首相(保守党)が5月22日に「7月4日の総選挙実施」を発表する直前、スナク氏の側近が「選挙の日程」について賭けをして、時期を的中させていたことが明らかになった。仮に内部情報を基にして利益を得ようとした場合、刑事罰の対象となるため、英政府の賭博規制当局が調査に乗り出した。
英国ではスポーツだけでなく、政治など幅広い分野で結果を予想する賭けが合法化されている。
英メディアによると、賭けをしたのは5月30日の下院解散までスナク氏の議会担当秘書官を務めたクレイグ・ウィリアムズ氏。5月19日に英大手ブックメーカー(賭け屋)ラドブロークスで、「7月の総選挙実施」に100ポンド(約2万円)を賭け、その3日後にスナク氏が「7月実施」を発表した。ラドブロークス側が賭けの内容を当局に通知し、発覚した。賭けで勝った金額はまだ振り込まれていないという。
ウィリアムズ氏は6月に入り、英BBC放送に「判断を誤った」と述べる一方、当局が調査中との理由で内部情報入手の有無には答えなかった。ウィリアムズ氏は英西部ウェールズの選挙区で与党・保守党から立候補している。【ロンドン篠田航一】
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