中国の今年1月から3月までのGDP=国内総生産の成長率は、プラス5.3%となりました。景気回復の兆しが見え始める中、その勢いを加速させようと中国政府は外国企業の誘致に力を入れています。

中国南部・海南島で13日に始まった高級ブランド品などを扱う展示会。71の国と地域の企業が参加しています。

記者
「非常にたくさんの人が集まっていますが、イギリスが出しているブースになります」

世界中のブランドを買い付けようと中国全土からバイヤーが訪れることから、外国企業にとっても中国市場を開拓する格好の機会となっています。

アイルランドブース 担当者
「中長期的には、中国でのビジネスは有望だと考えています」

こうした展示会の開催を積極的に後押しする中国政府にはこんな思惑も…

全人代 彭清華 副委員長
「より多くの(外国)企業が中国市場に参入し、投資を拡大することを歓迎します」

外国企業の誘致や投資の拡大です。

外国企業による投資の模範として、いま、中国政府がアピールしている企業があります。

記者
「こちらは安徽省にありますフォルクスワーゲンの工場です。いま、海外メディアを対象にしたメディアツアーが行われています」

ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲンです。

フォルクスワーゲン安徽 CEO
「中国の顧客の要求に応える技術革新を維持するため、『IN CHINA FOR CHINA(中国国内で中国のために)』戦略を実行します」

EV=電気自動車のシェアを拡大するため、安徽省にEVの研究開発センターを設立。専用工場も新設するなど、投資を拡大しています。

外国企業の投資を促したい背景について、地元政府の担当者はこのように話します。

安徽省合肥市政府担当者
「私たちはいま、雇用や労働など人材確保の問題を解決するため、(外国)企業を支援する必要があります」

習近平国家主席も、湖南省にあるドイツ系のバッテリー材料のメーカーを視察したり、アメリカの経営者と会談するなど、外国企業による投資を歓迎する姿勢を強調しています。

中国政府としては、ようやく見え始めた景気回復の兆しを確実なものにするためにも、今後、さらに外国企業の誘致に力を入れるものとみられます。

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