【カイロ=佐藤貴生】イスラエルの戦時内閣は15日、同国本土への大規模攻撃を行ったイランへの対応策を協議した。イスラエルの有力紙ハーレツ(電子版)は協議筋の話として、治安関連の閣僚は軍事的報復を支持しており、ネタニヤフ首相も攻撃の支持に傾いているが、自制を求める国際的な圧力が方針決定に強い影響を及ぼしていると伝えた。
イランは13、14日に約330発のミサイルやロケットをイスラエルに発射したが、米英仏の支援を受けて「99%」(イスラエル軍報道官)を迎撃し、被害は最小限に抑えられた。
現地メディアによると、イスラエルからは米国と協調してイランに反撃したいとの意向が出ているが、バイデン米大統領はネタニヤフ氏に対し、米国は攻撃に参加しないと伝え、自重するよう説得したとされる。
欧州連合(EU)のボレル外交安全保障上級代表は「崖っぷちから立ち去るべきだ」と述べ、イスラエル防衛に参加した英仏も緊張の激化を回避するよう求めている。
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