フランスを訪問中のバイデン米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領は7日、パリで会談する。AP通信などによると、バイデン大統領は新たに2億2500万ドル(約350億円)相当の支援を表明する。ウクライナは新たに供与される武器を使って、5月にロシア軍が新たに攻勢をかけた東部ハリコフ州防衛のためロシア領内を攻撃することも可能となる。
APによると、支援には高機動ロケット砲システム(HIMARS)用の砲弾や地対空ミサイル「ホーク」、装甲車などが含まれる見込み。
両大統領は第二次世界大戦で対独勝利を決定づけたノルマンディー上陸作戦の記念式典に出席するため訪仏していた。バイデン氏は6日、式典で「米国と北大西洋条約機構(NATO)はウクライナから歩み去ることはない。もしそうしたら欧州全体が脅威にさらされるだろう」と述べ、ウクライナへの継続的な支援を誓っていた。一方米ABCニュースに対し、米国が供与した武器を使って「モスクワを攻撃することは許容できない」と強調した。
ウクライナでは、ハリコフ州の州都ハリコフや国境付近の地域が激しい砲撃にさらされている。ゼレンスキー氏は、これに対処するためにはロシア領内の攻撃拠点を攻撃することが不可欠だと主張。米国などはこれまで供与した武器でウクライナがロシア領内を攻撃することを認めてこなかったが、5月末、容認に転じた。【ベルリン五十嵐朋子】
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