岐阜県美濃加茂市役所=美濃加茂市太田町で2023年1月26日午後3時7分、黒詰拓也撮影

 岐阜県美濃加茂市議会の永田徳男前副議長(71)が姉妹都市の豪州・ダボ市長の娘にセクハラ行為をした問題で、美濃加茂市は14日、ダボ市長から、藤井浩人市長の謝罪メールに対する返信があったと発表した。返信でダボ市のマシュー・ディカーソン市長は謝罪を受け入れ、引き続き両市で交流を続ける考えを示した。

 美濃加茂市によると、返信は10日にメールで届いた。ディカーソン市長は永田氏の行為について「娘は驚き、(妻を含む)私たち3人は不適切なジェスチャーと感じて視線を交わした。翌日、私たちは簡単に話し合ったが、それ以上の行動を起こすほど深刻ではなかった」とした。

 その上で「(藤井市長からの)謝罪を正式に認め、受け入れたい。今後も協力し続けることを楽しみにしている」と記されていた。ディカーソン市長の娘の「不適切ではありましたが、家族が近くにいて、出来事も非常に短時間だったため、安心でした」とのコメントも添えられていた。

藤井浩人・美濃加茂市長がダボ市長に送った謝罪文=毎日新聞岐阜支局で2024年5月7日、太田圭介撮影(写真は一部加工しています)

 藤井市長は謝罪が受け入れられたことについて、「今後も両市が絆を深めていけるよう、市民と一体になって取り組んでいく」とコメントした。

 セクハラ問題は4月3日、来日したディカーソン市長と家族を招いた歓迎会の2次会で、永田氏がカラオケマイクを市長の娘の下腹部に近づけた。行為が不適切だったとして藤井市長がディカーソン市長宛てに謝罪のメールを送り、永田氏は今月10日に副議長職を辞職した。【稲垣洋介】

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