愛知県小牧市の「愛知中央美容専門学校」が、出資する親会社の経営破綻により、5月末に閉校することが関係者への取材で判明した。入学金や授業料の大半が返還されず、学校側は在学生の転校に向けた調整を進めているが、生徒や保護者からは憤りの声が相次いでいるという。
同校を運営する「愛知中央美容協同組合」の代理人弁護士によると、組合に出資していた名古屋市内の親会社2社が昨年に相次いで破産手続きの開始決定を受けた。組合は学校運営を継続するため新たなスポンサーを探したが合意に至らず、今年6月以降の運営を断念した。
同校には現在、昼間生26人、通信生60人が在学。昼間は2年、通信は3年の課程で美容師やヘアメークアーティストなどを目指して学んでいる。4月に入学した昼間生11人の場合、すでに支払った入学金と授業料など計100万円のうち、約5万円しか返金されないうえに、6月以降に学校側が受け入れを調整している同県春日井市内の美容学校に転校しても、授業料として別途約30万円を支払う必要があるという。
代理人弁護士は「『なぜ返金ができないのか』という怒りの声が保護者から相次いでおり、大変申し訳ない」と謝罪した上で、「事業が継続できないと分かりながら入学金などの支払いを求めた事情は全くない」と話した。【真貝恒平】
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