6容疑者が果たしたとみられる主な役割

 栃木県那須町で夫婦の遺体が見つかった事件では、これまでに死体損壊容疑などで逮捕された6人が、役割を分担しながら夫婦の殺害にも共謀して関与していたとみられる。

 事件を主導したのは、関根誠端(せいは)容疑者(32)とされる。関根容疑者は、死亡した会社役員の宝島龍太郎さん(55)と妻幸子さん(56)=東京都千代田区=の長女の内縁の夫で、夫婦と飲食店の経営を巡りトラブルがあったという。

6容疑者が果たしたとみられる主な役割

 指示役とされる佐々木光容疑者(28)は関根容疑者から「約1500万円を受け取った」と供述。夫婦に対する殺人容疑で警視庁と県警の合同捜査本部に再逮捕された平山綾拳(りょうけん)容疑者(25)に取り分を渡したと説明しているという。平山容疑者の関係先からは、報酬とみられる現金約700万円が見つかった。

 平山容疑者は、夫婦の遺体が発見された前日の4月15日夜、東京都品川区内で、実行役とされる職業不詳で韓国籍の姜光紀(カングァンギ)(20)と、元俳優の若山耀人(きらと)(20)両容疑者に自分名義のセダン型の乗用車を引き渡した。

 姜、若山両容疑者はセダンを運転し、品川区内の空き家付近で夫婦を乗せたワンボックスカーと落ち合った。ワンボックスカーはその数時間前、東京・上野のアメ横付近から出発。関根容疑者と、知人の不動産会社役員、前田亮容疑者(36)が同乗していた。

 夫婦は空き家の内覧を口実に誘い出されたとみられ、ガレージで殺害された。遺体発見現場の栃木県にはセダンが向かっており、姜、若山両容疑者が移動していたとみられる。

 平山容疑者は17日朝、品川区内の交番に出頭。セダンからは幸子さんの血が付いたハンマーなどが見つかった。平山容疑者は殺害現場に行っていなかったとみられるが、捜査本部は殺害計画を知らされていたことなどから共謀していたと判断した。【岩崎歩、菅健吾、朝比奈由佳】

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