兵庫県知事選の立候補者の街頭演説に集まった有権者ら=神戸市で2024年11月16日

 前知事の失職に伴う兵庫県知事選を巡り、毎日新聞社と神戸新聞社は17日、投票を終えた有権者を対象にインターネット調査を実施した。再選を確実にした前知事の斎藤元彦氏(47)は幅広い層から支持を集めた。特に若い世代に浸透し、10~20代の投票先の7割近くは斎藤氏だった。

 斎藤氏は知事選で、前兵庫県尼崎市長の稲村和美氏(52)と事実上の一騎打ちの展開に持ち込んだ。いずれも政党の公認や推薦を受けない無所属で立候補し、支持は伯仲した。

 支持政党を持たない無党派層の投票先は、斎藤氏と稲村氏がともに4割超だった。

 自民党支持層は5割弱が稲村氏に投票したが、斎藤氏も4割を超える支持を集め、自民支持層も真っ二つに割れた。

 自民は今回の知事選で独自候補を擁立できず、自主投票となった。県議会で不信任決議に賛成した経緯からいったんは斎藤氏への支援を禁じたが、県内の一部の市議団が撤回を要求して県連がこの方針を取り下げる事態となった。

 知事選には日本維新の会を離党した元参院議員の清水貴之氏(50)も無所属で立候補した。しかし支持は広がらず、維新支持層の半数以上は斎藤氏、3割が稲村氏に投票した。

 立憲民主党支持層の7割超は稲村氏を選んだ一方、国民民主党支持層の7割近くは斎藤氏に入れた。

 年代別で見ると、10~50代の投票先は斎藤氏がいずれも4割以上を占めてトップに。60代や70歳以上は稲村氏が半数以上を占めたが、斎藤氏は全ての年代でまんべんなく支持を集めた。

 一方、調査では斎藤県政に対する評価も尋ねた。「大いに評価する」「ある程度評価する」と答えた人が合わせて6割を超え、「あまり評価しない」「全く評価しない」との回答を大きく上回った。

 調査は17日、社会調査研究センターがNTTドコモの協力を得て開発したインターネット調査方式「dサーベイ」を使用。兵庫県在住者から無作為に抽出した対象者にメールで協力を依頼し、2697人が投票先を答えた。【稲田佳代、広瀬晃子】

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