再現された井上ひさしさんの書斎=山形県川西町で2024年4月11日午後2時26分、竹内幹撮影

 山形県川西町出身で小説「吉里吉里人」などで知られる作家、劇作家の故井上ひさしさんの書斎が同町フレンドリープラザに再現された。13日に披露式を開き、その後一般開放される。

 きっかけは妻のユリさんの「書斎には書庫の近くに、囲まれてあるのが一番いい」という同町への申し出だった。寄贈された約22万冊の蔵書の一部を収めるプラザ内の「遅筆堂文庫」の一角に、神奈川・鎌倉の自宅から机、椅子、本棚、約820冊の本などをそのまま移し、実際の書斎約23平方メートルのうち、机を中心にした約13平方メートルを忠実に再現した。

 遅筆堂文庫館長の阿部孝夫さん(69)は「今年は井上ひさしさんの生誕90周年を迎える。今も本を読む、文章を書くことの大切さを教えてくれる。作家の机、椅子などを直接触れることによって、何かを感じていただければ」と語った。【竹内幹】

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