男女2人の焼損遺体が見つかった栃木県那須町の現場=18日午後

栃木県那須町の河川敷で会社役員の宝島龍太郎さん(55)と女性の遺体が見つかった事件で、遺体の運搬に使われたとみられる平山綾拳容疑者(25)=死体損壊容疑で逮捕=の所有車に、別の2人の人物が乗り込んでいたことが23日、捜査関係者への取材で分かった。車内に残っていた血痕は女性のものとみられ、警視庁・栃木県警合同捜査本部はこの2人も事件に関与した疑いがあるとみて調べる。

捜査関係者によると、平山容疑者の車のトランクと後部座席から検出された血痕は、宝島さんとともに遺体で見つかった女性とDNA型が一致した。後部座席の下からは行方が分からなくなっている宝島さんの妻の運転免許証も見つかっており、捜査本部は遺体は妻とみて調べる。

車は遺体が見つかる前日の15日午後9時半ごろ、都内のコンビニエンスストアに平山容疑者が停車。その後、別の2人が乗り込んで約2時間後に発進し、16日未明には栃木県内を走行していたことが確認されている。平山容疑者はコンビニを車が出る約30分前に徒歩で立ち去り、遺体の遺棄や焼損があったとみられる時間帯には都内の飲食店にいた。

平山容疑者は車に乗り込んだ2人と「遺体は人が来られないところに捨てるほうがいい」という趣旨の話をしたとの供述もしている。

2人のほかに指示役がいるとも説明。遺体が見つかる数日前、都内と埼玉県内でガソリンや携行缶、粘着テープと結束バンドを購入したのは指示役の指示によるものとしている。購入品の用途が遺体の処分目的との認識はあったと認めているという。出頭時に所持していなかった携帯電話は指示役に「とられた」と話しているといい、捜査本部は一連の供述の裏付けを行う。

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