東京・日本橋の高島屋で11日正午過ぎ、展示販売会の会場にあった純金の茶碗が盗まれました。

■男が白昼堂々と…

現場となったのは日本橋高島屋の8階催事場です。10日に始まったばかりの『大黄金展』。金色に輝く龍に、人間国宝が手掛けた金の酒器など、1つ数十万〜数百万円クラスという煌びやかな金製品が1000点以上も集められていました。被害に遭ったのは、そのなかでも特に高価な部類に入る逸品だったようです。

捜査関係者によると、盗まれたとみられるのは純金の茶碗。天皇陛下のご成婚記念品も手掛けた名工の作で、1000万円を超える品です。事件が起きたのは、お昼時のこと。

店員からの110番(午後0時16分)
「催事場で商品が盗られた…」

商品がなくなっていることに気付いた店員が防犯カメラを確認したところ、午前11時40分に、1人の男が茶碗を盗みだす様子が映っていたため、警察に通報したという経緯です。

会場は仕切られた空間にあり、入り口は1カ所だけ。入ってすぐ右を向くと、名工が作った食器などがショーケースに入った状態で並べられていて、盗まれた茶碗もそのなかにあったといいます。

20代から30代とみられ、リュックを背負っていたという男。1階から外に出た後、人通りが多い道を歩いて日本橋方向へ逃走したということです。男の行方は今も分かっていません。


■高騰続く“金”最高値更新

『大黄金展』は百貨店でも人気の催事の1つ。毎年全国各地で行われてきましたが、特に近年は、以前にもまして盛り上がりを見せています。

金の価格が5年前から3倍近くに上がり、10日も過去最高値を更新したばかりです。コロナやウクライナ情勢など、混沌が作り上げた世界中の不安が、今も金という安全資産に流れていることの証と言えます。

被害に遭った大黄金展は、その後もイベントを継続しています。

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