沖縄県内で5~7日にかけて、おれおれ詐欺や架空料金詐欺などの特殊詐欺が3件発生し、被害額は計280万円に上った。特殊詐欺の発生件数は昨年に比べ増加傾向にあり、県警が注意を呼びかけている。

 豊見城署によると5日、本島南部の70代女性が100万円をだまし取られた。県外の警察官を名乗る人物から「逮捕した詐欺グループの犯人が、あなたにお金を送ったと証言している」と電話があった。その後、金を持っていないことを紙幣番号で証明する必要があるとして、口座へ現金を振り込むよう求められた。

 宮古島市内では6日、40代女性が150万円を詐取された。宮古島署によると、インターネット上の副業サイトに個人情報を入力したところ、携帯電話に着信があり、「仕事のやり方を教えるので、サポート料金として150万円が必要」と言われ、口座へ振り込んだ。

 7日には本島南部の50代女性が30万円の被害に遭った。与那原署によると、電話通信事業者を名乗る者から「未納料金があり、このままだと民事裁判になる」とうそをつかれた。

 県警によると、今年の特殊詐欺の被害認知件数は9日時点で48件で、昨年1年間と既に同数になった。被害総額は約4500万円で、高額被害が多かった昨年の約2億100万円を下回っているが、被害に遭う人が増え続けている。

 県警は「海外や県外の電話番号など、知らない番号からの着信には用心し、電話やSNSのやりとりだけで相手を安易に信用しないで」と呼びかけている。(社会部・豊島鉄博)

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