「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表し、記者会見する気象庁地震火山部の束田進也地震火山技術・調査課長(右)と平田直東京大学名誉教授=東京都港区で2024年8月8日午後7時45分、前田梨里子撮影

 日向灘で発生した最大震度6弱の地震を受け、気象庁は「巨大地震注意」の南海トラフ地震臨時情報を発表した。ただ、最大でM9・0の南海トラフ地震が発生する可能性は、平常時よりも数倍程度高まった程度で、東北大の福島洋准教授(地震学)は「日ごろの備えを再確認してほしい」と話す。

 福島さんらの研究チームは2023年、世界で発生した地震を調査。M7以上8未満の地震が発生した今回のようなケースの場合、隣接する領域で1週間以内にM8以上の後発地震の起こる確率を「0・59%程度」と推定した。

 巨大地震注意の情報について福島さんは「発生する確率が劇的に高くなったというわけではない。ただ、いつ起きても対応できるように、家族らと避難場所や連絡方法、備蓄品などを今一度確かめてほしい」と強調した。【露木陽介】

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