【豊見城】4月に発生した台湾東部沖地震の津波避難の課題を学ぶ「第1回豊見城市民のための防災講座」が7月24日、同市役所で開かれた。市防災危機管理班の松田博之・地域防災マネジャーが車避難による渋滞や自主防災組織がない地域での対応の遅れなどを指摘した。

 市民や市職員ら約60人が参加。台湾地震発生直後に自分がどこにいて、どの場所へ移動したかを地図上で確認した。

 豊崎や与根など海岸に近い洪水浸水想定区域から車で高台を目指した事例や、区域外からも避難所に人が集まり、対応が後手に回ったことを紹介。松田さんは「徒歩避難が原則。高齢者や幼児、妊婦さんは無理に避難せず頑丈な建物の2階以上に移動してほしい」と呼びかけた。

 また、体に感じない揺れを含め、沖縄周辺では年間約1万5千回の地震が発生し、全国で9番目の多さと指摘。「沖縄近海で発生した津波は10分で到達する。地震発生から5分間は揺れと家族の安否確認で何もできない。残り5分で避難の正しい判断が必要になる」と語り、日頃から防災を意識するよう呼びかけた。(南部報道部・新崎哲史)

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