北海道浦幌町のアイヌ民族の団体「ラポロアイヌネイション」が、地元の川でのサケ捕獲は先住民族が持つ固有の権利「先住権」だとして、法律や規則で禁止されないことの確認を国と道に求めた訴訟で、札幌地裁（中野琢郎裁判長）は１８日、請求を退けた。アイヌ民族の先住権の確認を求めた訴訟は初めて。
原告側は国際法や憲法、慣習法を根拠に、団体のサケ捕獲権は水産資源保護法などで制限されないと訴えた。被告側は、原告側の主張は法的根拠がないと反論。規制は資源保護が目的であり、伝統儀式のための採捕は認めるなどの配慮もされていると主張していた。
訴状によると原告は浦幌十勝川周辺に存在した各コタン（集落）の構成員の子孫らでつくる団体で、明治政府に禁じられるまで生活のために漁をしていたコタンからサケ捕獲権を引き継いだとしている。
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