米兵による暴行事件が県内で相次いで発覚したことを受け、県議会の米軍基地関係特別委員会(小渡良太郎委員長)が1日に開かれた。県側に事件発生の情報が伝わっていなかったことを巡り、県警の安里準刑事部長は被害者のプライバシー保護を図りつつ「県とも情報共有について検討していきたい」と述べた。軍特委は日米両政府への抗議決議と意見書の両案を10日の本会議に提出する見通しで、全会一致の可決を目指す。一方、玉城デニー知事も3日に上京して政府に抗議する方向で調整中。通報体制の見直しなどを申し入れる方針だ。

 両案は与党側が提案した。原案では被害者への補償や謝罪、二次被害の防止のほか、身柄引き渡し条項を含めた日米地位協定の抜本改定などを求めている。4日の軍特委で文案をまとめる見通し。

 外務省沖縄事務所や沖縄防衛局には連日、団体や政党などの抗議が相次いでいる。1日も辺野古新基地建設に反対する「オール沖縄会議」や与党会派が米兵の重大な事件事故では県側に通報するよう申し入れた。

 県内では、空軍兵が少女を誘拐して暴行したとして起訴されたことが6月25日に判明。さらに海兵隊員が女性に暴行をしようとするなどしたとして逮捕・起訴されたことが同28日に明らかになった。(政経部・又吉俊充、嘉良謙太朗)

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