多摩川の河川敷で原唯之さん(46)=東京都江戸川区=の遺体を遺棄したとして、元交際相手の西高舞容疑者(32)=大阪府高槻市=ら5人が死体遺棄容疑で逮捕された事件で、原さんが2023年12月中旬に東京都大田区の舞容疑者の実家を訪れていたことが28日、捜査関係者への取材で判明した。原さんが遺棄されたのと同時期で、神奈川県警捜査1課は、原さんが死亡に至った経緯を解明する重要な情報とみて調べている。
捜査関係者によると、訪問時に逮捕された5人の一部が在宅していたとみられている。原さんは舞容疑者と23年3月ごろから交際していたが、訪問時は関係を解消した後だった。原さんは動画配信の活動をしており、舞容疑者は「配信で自分や家族のことを話されて嫌だった」などと供述しているという。金銭問題など複数のトラブルもあったとみられている。
実家には母親の美保(51)と兄の昌吾(34)の両容疑者が暮らしていた。捜査関係者によると、5人の一部は原さんの殺害に関与したことを認めており、うち1人は直接関与したとの趣旨の話をしているという。
原さんの遺体は23年12月中旬、実家から約2キロ離れた多摩川河川敷でスーツケースの中に入れられて遺棄されたとされる。捜査1課は舞容疑者の父親の昌浩容疑者(53)=千葉県船橋市=の自宅から車を押収。この車が遺体の運搬に使われた可能性もあるという。スーツケースは実家近くの量販店で購入されており、鉄アレイが付けられていた。
また、美保容疑者が昨年9月、都内の警察署を訪れ「(舞容疑者が)ネットで知り合った彼氏とトラブルになって暴言を吐かれている。実家に何かあったら心配だ」と相談していたことも新たに判明。警視庁によると、警察署は月1回、状況を確認して遺棄後の今年1月に母から「変わりないです」との回答を得て対応を終了したという。【宮本麻由、矢野大輝、横見知佳、岩崎歩】
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