新米のおいしさに太鼓判だ。この秋、秋田県内で収穫されたコメの出来を調べる「等級検査」が各地で進められている。大雨や高温の影響が出ているコメが一部あるものの、全体の品質は非常に良いという。
由利本荘市に本店を置くJA秋田しんせいは、9月24日から本荘・西目地区で取れたコメの等級検査を進めている。
検査は、検査員が専用の道具を使ってコメ袋から約30グラムのコメを取り出し、目視で確認している。15人ほどで作業にあたり、1日に約7000袋を検査している。
検査のポイントは、形が良いか、半透明に透き通っているかなど。水分量も重要だ。検査結果によって1~3等と規格外の4段階に分けられる。
管内ではこれまでに約195トンが出荷されている。
7月の大雨被害を受けた地域では一部で影響が出ているものの、全体としては気温、天候に恵まれたことで品質は非常に良いという。一方で収穫量には、高温や大雨の影響が出ている。
JA秋田しんせい・長田翔さん:
「6月くらいまでは、ことしは非常に収量も取れると思ったが、ふたを開けてみると、若干収量が平年並みかやや少ない状況。生産者の声も聞いているし、現場にいる私たちも収量に関しては作況ほどいかないのかなという状況」
高温対策として、JA秋田しんせいは「土づくり」に取り組んでいる。2023年は全国の多くの地域で一等米の比率が少なくなったが、管内では8割を超えるなど安定した生産ができているという。
JA秋田しんせい・長田翔さん:
「コメは1杯何十円という世界。農業の現場でもさまざまな生産資材のコストが上がっているので、希望だけで言うともっと値段は上がってもいいんじゃないかと思っている。大変な思いをして生産現場ではコメを作っているので、気持ちも感じてもらいながらコメを消費してほしい」
等級検査は11月上旬まで続く。
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