疲れた朝の通勤などには、うれしいサービスとなりそうです。
JR山陽線の岩国から広島方面に向かう列車で、5日から有料座席サービスが始まるのを前に、車両が報道公開されました。
列車内のつり革にのれんをかけて…、JR西日本の有料座席サービス「快速うれしート」の運行が5日から山陽線で始まります。
【野川キャスター】
「こうして『うれしート』、有料エリアと書いたのれんがかけられています。こちらくぐります。入ってみますと、座席そのものは通常と変わらないんですが、このエリアが座席指定エリアとなって、通勤時やお出かけのとき、安心して座って移動することができます」
「快速うれしート」は岩国から広島方面に向かう快速列車で運行。
通勤客が見込まれる平日は岩国駅を午前6時48分に出発する1便、土曜と休日は観光客をターゲットに岩国駅を午後3時39分と4時39分に出発する2便で運行します。
座席は岩国寄りの20席で、こうした有料座席が主に通勤に利用される在来線に導入されるのは中国エリアでは初めてとなります。
【野川キャスター】
「今回広島地区に導入される『うれしート』なんですが、これはJR西日本の大阪エリアと奈良エリアを結ぶ路線で非常に好評だったということで、この度、関西エリアで運用の範囲を広げるとともに、広島地区でも導入が決まったという経緯があります」
利用には乗車券に加えて指定席券が必要で通常は530円、インターネットでの購入は300円となっています。
【JR西日本鉄道マーケティング部・松田大祐 広島営業部長】
「混雑を避けてゆったりと通勤したい移動したい。そんなニーズが高まっている。ぜひたくさんの方に『うれしート』を利用いただきたい」
<スタジオ>
【野川キャスター】
この「うれシート」導入の背景について、担当者は、着席して移動したいというニーズが高まっていると話しています。実際、数百円追加で払ってもいいから確実に座りたいというタイミング、思ったことがある方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?大きな荷物を持っていたりとか、観光でちょっとゆったりしたいときとか、そのタイミングがあるかと思います。
実際、追加料金を払って座席を指定するサービスというのは、首都圏や関西圏でここ数年トレンドになっているんです。好評を得て車両を増やしたという鉄道事業者もあります。それに加えて、もう一つ理由があると思うんです。それは『客単価を向上』させるということです。
コロナ禍の移動の自粛などもあって、鉄道会社、大きな打撃を各社受けました。コロナ禍が明けても、多くの路線で利用者がコロナ前の水準まで戻りきっていないというのが現実です。
さらに高齢化社会、これから人口がどんどん減っていくということを考えますと、お客さん一人ひとりに使ってもらう金額を増やすということが、至上命題になってきます。
その鉄道会社のテーマと追加料金を払っても確実に座りたいというお客さんのニーズが合致したのが、今回の「うれシート」をはじめとした有料座席指定の区間や車両ということで、まさに時代のニーズに合致した、そんなシートかと思います。
【叡啓大学・保井俊之 教授】
「お客さんもJRも両方「うれシート」(嬉しい)なんですけれども、やはり時代の要請でインターネットで席指定で買えるというのが。とても今風でいいですよね」
自分で好みの座席を指定して取ることもできるということで、そんな「うれシート」5日から運用が始まりますということで、これはまさに「時代が求めていたサービス」と言えそうです。
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